2本目に「ヴィレッジ」を観ました。
(C)2023「ヴィレッジ」製作委員会
「新聞記者」「余命10年」の藤井道人監督のオリジナル脚本を、横浜流星
主演で映画化したヒューマンサスペンス。
「新聞記者」「ヤクザと家族 The Family」「空白」などを手がけ、2022
年6月に他界した河村光庸プロデューサーの最後のプロデュース作品。
美しい集落・霞門村(かもんむら)に暮らす片山優は、村の伝統として受け
継がれてきた神秘的な薪能に魅せられ、能教室に通うほどになっていた。
しかし、村にゴミの最終処分場が建設されることになり、その建設をめぐる
ある事件によって、優の人生は大きく狂っていく。
母親が抱えた借金の返済のため処理施設で働くことになった優は、仲間から
いじめの標的となり、孤独に耐えながら希望のない毎日を送る。
そんな片山の日常が、幼なじみの美咲が東京から戻ったことをきっかけに、
大きく動き出す。
優役を横浜、美咲役を黒木華が演じるほか、古田新太、中村獅童 、一ノ瀬
(映画.comHPより)
閑散とした村。
そこにはゴミ処理場が在る。
助成金目当てに村長が誘致したのだった。
表向きはゴミ処理場だが、夜中、極秘に有毒産業廃棄物を埋め立てている。
処理場で働いているのは皆、いわくつきの者だ。
村長も、↓村長の息子も、優の母親も、出てくる人間が皆「クソ」ばかり…。
(C)2023「ヴィレッジ」製作委員会
親が仕出かしたことの負い目を子供が背負う。
優の母親は夫が亡くなった後、酒とパチンコに溺れ、借金だらけになる。
金を借りたのは有害産業廃棄物を運搬しているヤクザだ。
母親の借金を返すため、優は昼夜働く。
まるで出口が見えないトンネルに入っている感じ。
そんな村に、10年ぶりに同級生の美咲が帰って来たことで、優を取り巻く環境
が変わって行く。
このまま幸せになれるか?と思っていたが…。
村の閉塞感が怖いです。
村社会の恐ろしさがジワジワと感じられます。
この恐ろしさから逃れるには村を出て行くしかない。
だけど、村から出て行っても美咲のように村に戻って来る者もいる。
横浜流星が死んだように生きている優と、希望を見出し、生き生きとしている優
を熱演してました。
暴力シーンが多かったので、お勧めするのは躊躇します。
…が、村社会の閉塞感を疑似体験できる映画ですので、参考になるかも?