Gena(ジーナ)の飲んだくれ太腕繁盛記

健康であれば大抵のことは気合いと根性で乗り切れる!

「空白」

昨日は近所のシネコンで、シリアスな映画を2本観て来ました。

まず1本目は「空白」を観ました。

ポスター画像

(C)2021「空白」製作委員会

「ヒメアノ~ル」の吉田恵輔監督によるオリジナル脚本作品で、古田新太主演、

松坂桃李共演で描くヒューマンサスペンス。

女子中学生の添田花音は、スーパーで万引しようとしたところを店長の青柳直

人に見つかり、追いかけられた末に車に轢かれて死んでしまう。

娘に無関心だった花音(かのん)の父・充は、せめて彼女の無実を証明しよう

と、事故に関わった人々を厳しく追及するうちに恐ろしいモンスターと化し、

事態は思わぬ方向へと展開していく。

悪夢のような父親・添田を古田、彼に人生を握りつぶされていく店長・青柳を

松坂が演じ、「さんかく」の田畑智子、「佐々木、イン、マイマイン」の藤原

季節、「湯を沸かすほどの熱い愛」の伊東蒼が共演。

(映画.comHPより)

 

個人が経営している小さなスーパー。

店長の直人は、急逝した父の跡を継ぎ、店長となった。

万引きが増えると経営が厳しくなる。

或る日、化粧品コーナーでマニキュアを手に取っている花音を事務所に連れて

行く。

その後、事務所から飛び出し、スーパーの外に逃げ出す花音。

花音を追う直人。

花音は道路に飛び出し、車にはねられてしまう。

マスコミが事故のインタビューに来るが、編集して流し、直人が悪人のような

報道をされ、スーパーには客が来なくなる。

「正しいことはちゃんと正しいと言わないとダメよ!」と、直人はパート従業

員の草加部(くさかべ)に散々言われる。

直人は、このまま静かに時が流れることを願っているのだが…。

正しいことを正しいと主張することによって、かえって追い込まれることも有

る。

草加部は自らの正義を振りかざし、直人は追い込まれて行く。

花音の万引き、草加部のボランティア仲間へのパワハラ、充の暴走ぶり、出て

くる人間がそれぞれ闇を抱えています。

「焼き鳥弁当が美味しかった」と、スーパーの弁当を誉めてくれた作業員の彼、

ワンシーンしか出ていないけど、一番良いところを持って行ったわね。

重苦しいテーマの映画でしたが、ラストに救いが有りました。

古田新太が演じる暴走する父親。

松坂桃李が演じる無気力な店長。

誰もが被害者で有ると同時に、加害者になり得るのだと思いました。