Gena(ジーナ)の飲んだくれ太腕繁盛記

健康であれば大抵のことは気合いと根性で乗り切れる!

「エンドロールのつづき」

昨日は昼過ぎからミニシアターに行き、2本映画を鑑賞しました。

1本目は30日で終映になる「エンドロールのつづき」を観ました。

ポスター画像

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インドのチャイ売りの少年が映画監督の夢へ向かって走り出す姿を、同国

出身のパン・ナリン監督自身の実話をもとに描いたヒューマンドラマ。

インドの田舎町で暮らす9歳の少年サマイは、学校に通いながら父のチャイ

店を手伝っている。

厳格な父は映画を低劣なものと考えているが、信仰するカーリー女神の映画

だけは特別だと言い、家族で映画を見に行くことに。

初めて経験する映画の世界に、すっかり心を奪われたサマイは再び映画館に

忍び込むが、チケット代を払えず追い出されてしまう。

それを見た映写技師ファザルは、料理上手なサマイの母が作る弁当と引き換

えに映写室から映画を見せると提案。

サマイは映写窓から見る様々な映画に圧倒され、自分も映画を作りたいと思

うようになる。
主人公サマイ役には、約3000人の中から選ばれた新人バビン・ラバリを抜て

き。(映画.comHPより)

 

先日鑑賞した「フェイブルマンズ」のように、サマイは親に連れて行かれ、初め

て観た映画に魅了され、映画を作りたいと思うようになります。

父親は「バラモン」と呼ばれるカーストの最上位に位置する身分で「牛飼い」を

していたが、兄弟に裏切られ牛500頭を全て奪われ、落ちぶれてしまう。

今は駅横で「チャイ」を売り、日々の糧を稼いでいます。

汽車が駅に着くと、サマイは父親が入れたチャイを乗客に売りに行きます。

この映画、インド版「ニュー・シネマ・パラダイス」と称されてますが、サマイ

は光の屈折(プリズム)に心惹かれ、映画を映し出す映写機に興味を持ちます。

ついには荷車のホイールを使って、映写機もどきを作り、盗んできたフィルムを

上映するまでに…。

画像5

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↑ ニュー・シネマ・パラダイスを彷彿させるシーンが幾つかありました。

学校を休んで、街の映画館で映画を盗み見る毎日。

映写技師のファザルとサマイの友情。

映画を作ることを夢見るサマイ。

父親は「チャイ売りの子は、チャイ売りにしかなれない」と夢を反対する。

そんなサマイに担任の先生は、「夢を叶えたければ、二つのことをやらないと

いけない。英語を話せること、この街を出て行くこと」と話す。

或る日、駅に大人も子供も誰もいないのを不思議に思った父親は、サマイと友

達が秘密基地にしている廃屋に行く。

そこでは、サマイがくすねた映画フィルムをお手製の映写機を使い、子供達で

効果音やセリフを入れながら(まるで活弁士)、村人たちに上映しているのを

目にする。

サマイの映画愛を強く感じた父親は…。

この映画には、従来のインド映画のように、歌って踊って群像ダンスは出て

来ません。

劇中劇の中で「群像ダンス」は出て来ますが…。

冒頭とラストに、ナリン監督が影響を受けた監督名が出て来ます。

ゴダールキューブリックスピルバーグなど。

その中には日本の小津監督、黒澤明監督の名前もありました。

今作はサマイが父親の友達を頼り、汽車に乗って街を出て行くところで終わ

ります。(サマイの願いを叶えるため、父親が手筈を整えてくれた)

その後にどんな事が起きたのか気になりますが、無事に映画監督になってい

るから、「大願成就」したのね。

それにしても、創意工夫を凝らし手作りした映写機は、お見事でした^^

スピルバーグ監督作「フェイブルマンズ」を観た方に、強くお勧めしたいと

思います。