Gena(ジーナ)の飲んだくれ太腕繁盛記

健康であれば大抵のことは気合いと根性で乗り切れる!

「ディア・ファミリー」

先週の金曜、イオンシネマまで遠征して、「ディア・ファミリー」を観て来ました。

ポスター画像

(C)2024「ディア・ファミリー」製作委員会

世界で17万人の命を救ったIABP(大動脈内バルーンパンピング)バルーン

カテーテルの誕生にまつわる実話を映画化したヒューマンドラマ。

1970年代。小さな町工場を経営する坪井宣政と妻・陽子の娘である佳美は

生まれつき心臓疾患を抱えており、幼い頃に余命10年を宣告されてしまう。

どこの医療機関でも治すことができないという厳しい現実を突きつけられた

宣政は、娘のために自ら人工心臓を作ることを決意。

知識も経験もない状態からの医療器具開発は、限りなく不可能に近かったが、

宣政と陽子は娘を救いたい一心で勉強に励み、有識者に頭を下げ、資金繰り

をして何年も開発に奔走する。

しかし佳美の命のリミットは刻一刻と近づいていた。

大泉洋が主人公・宣政を熱演するほか、妻・陽子役を菅野美穂、娘・佳美役

福本莉子が務めた。

主人公のモデルとなった筒井宣政氏と20年以上にわたり親交のあるノンフィ

クション作家・清武英利による膨大な取材ソースを基に「糸」の林民夫が脚

本を手がけ、「君の膵臓をたべたい」の月川翔が監督を務めた。

(映画.comHPより)

 

宣政は何年もかけて、やっと人工心臓の試作品を作ることに成功した。

しかし同時期にアメリカで人工心臓を移植された患者が亡くなり、医科大学

部長が試作品の臨床実験に難色を示す。

製品開発に協力的だった教授は、部長の意向だからと掌を返し、協力を拒む。

自暴自棄になった宣政だが、佳美から「私の命は大丈夫だから、他の人の命を

助けてあげて」と言われ、自分に何ができるのか自問自答する。

そして日本人用のバルーンカテーテルの製作を思いつく。

アメリカ製のカテーテルは硬くて使いづらくて、手術が失敗してしまうことが

多々あったのだ。

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(C)2024「ディア・ファミリー」製作委員会

紆余曲折して、やっと完成したバルーンカテーテル

耐久性の実験結果を持って、かつて共同研究をしていた医科大学に持ち込むが、

教授はその商品は使わないと言い、食い下がる宣政に出入り禁止だと告げる。

それならばと人工心臓を作るときに、授業に潜り込んで分からないことを教えて

貰い旧知の仲となった学生(今では医師になった)の所に、バルーンカテーテル

を持ち込むが…。

医科大学が使わないと断った物を、どんなに良い製品でも、うちが使うことは

できない。」と医療界の縦社会、しがらみに逆らえないのだと言う。

そういうしきたり、クソだわよ。

でも、きっと今でも、そういうクソなしきたりが残っているのよね。

 

詰んだか…と思われたが、かつて人工心臓の製作チームにいた医学生の一人が、

(今は外科医)自分が執刀する手術で教授の許可を取らず、バルーンカテーテ

ルを使うのだった。

宣政が製作したカテーテルは、使いやすいと若手医師の間で評判となり、部長

や教授の耳にも入る。

掌を返した教授に、バルーンカテーテルの採用を認めさせた宣政がガッツポー

ズをするシーンは胸がすく思いでした。

ラストで、人工心臓は今でも完成しておらず、このバルーンカテーテルは17

万人もの人々の命を救ったと字幕が出ました。

大泉洋がコメディ色を封印し、熱演してました。

お勧めな映画です。