夫の3連休が終わり、出勤したので昨日ミニシアターへ行きました。
観たのは「スウィート・シング」です。
Photo Credit: Lasse-Tolboll
「イン・ザ・スープ」「フォー・ルームス」などで知られるアレクサンダー・
ロックウェル監督が、頼る大人をなくした姉弟の悲しくも希望に満ちた旅路
を16ミリフィルム撮影による、美しいモノクロ&パートカラー映像で描いた
ファンタジー。
マサチューセッツ州ニューベッドフォードで暮らす15歳の少女ビリーと11歳
の弟ニコ。
一緒に暮らす父アダムは普段は優しいが酒のトラブルが尽きず、ある日つい
に強制入院させられることに。
他に身寄りのない姉弟は、家を出ていった母イヴの元を目指すが…。
監督の実子ラナ・ロックウェルとニコ・ロックウェルが主人公の姉弟を演じ、
監督のパートナーであるカリン・パーソンズが母イヴ役、「ミナリ」のウィ
ル・パットンが父アダム役を務めた。
2020年・第70回ベルリン国際映画祭ジェネレーション部門で最優秀作品賞
を受賞。
第33回東京国際映画祭「ユース」部門では「愛しい存在」のタイトルで上映
されている。(映画.comHPより)
タイトルの「スウィート・シング」は、劇中でビリーが歌う曲の歌詞に出て来る
言葉です。
字幕では「素敵なあなた」と訳されてました。
thingは「人」の意味で使うことが有るそうです。
しっかり者の長女ビリーは弟のニコ、酒浸りの父親とその日暮らしをしています。
Photo Credit: Lasse-Tolboll
↑ 酔っていない時は良い父親なんだけどね。
酒に溺れて仕事が長続きしないから離婚したのか?
離婚して更に酒に溺れるようになったのか?
何にしても酒に逃げてはダメよ(-_-;)
そんな夫から逃げた妻は、やっぱり飲んだくれの男と暮らしている。
クリスマスに元家族で会おうと言っていたのに、妻は彼氏を連れて来る。
元夫と元妻は大げんかをし、彼氏と共に立ち去ってしまう。
そして夫は酒浸りになり、騒動を起こし、ついには強制入院させられる。
ビリーとニコは、母親と彼氏が暮らす家で過ごすことになった。
たまたま知り合った少年マリクと仲良くなり、楽しいひと時を過ごすが…。
親が当てにならないと子供はしっかりするのよ。
年齢よりも大人びてきます。
親に甘えたい年頃なのに、甘えるどころか、親の方が子供に依存している
感じ。
飲んだくれて暴れる父親や母親の彼氏…。
映画を観ててムチャクチャ腹が立った。
モノクロの柔らかく観える映像が、ビリーやニコ、マリクの悲しみを際
立たせていました。
ところどころ映像がカラーになります。
それはビリーが幸せを感じていた時期なのかな?
映画のラストに、ビリーとニコ、マリクに明るい兆しが見えてて良かっ
たです。
ビリー役のラナの演技、とくに物憂(ものう)げな眼差しが良かった。
歌も上手いしね。
頼りにならないクズな親に負けず、大人になっていく子供達の成長を描
いた作品でした。