Gena(ジーナ)の飲んだくれ太腕繁盛記

健康であれば大抵のことは気合いと根性で乗り切れる!

「はじまりのみち」

今日は夫が夜勤明けで寝ている間に、買い物を兼ねて出掛けて映画を観て来ました。
木下恵介監督が戦時中に、母親を連れて疎開した時のエピソードを映画化した作品です。
 
「はじまりのみち」
 
 
二十四の瞳」(1954)、「喜びも悲しみも幾年月」(57)、「楢山節考」(58)など数々の名作を残した
日本を代表する映画監督・木下惠介の生誕100周年記念作品で、木下監督の若き日の姿を描いた
人間ドラマ。
戦中、脳溢血で倒れた母を疎開させるために2台のリヤカーに母と身の回りの品を積んで山越えを
したという実話を軸に、血気盛んな映画青年として軍部ににらまれ、松竹を一時離れるきっかけと
なったエピソードなどを盛り込みながら、母子愛の物語を描き出す。
アニメーション映画「カラフル」「クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ アッパレ!戦国大合戦」などで高い
評価を受ける原恵一監督が、自身初の実写映画に挑戦。
木下惠介役に加瀬亮、母親たま役に田中裕子。(映画.comHPより抜粋)
 
この映画は戦況が悪化し、身体の自由が利かない母親を疎開させるために、木下恵介と兄がリ
ヤカーに母を寝かせて移動する…と言う、淡々とした映画です。
地味な内容だけど、感動しましたよ。
田中裕子は脳溢血の後遺症で言語障害が有り、殆どセリフが無いのですが、表情で演技してま
す。
荷物を運ぶのに雇われた便利屋を、濱田岳が演じてますが上手~い!
すっかり主人公の加瀬亮を喰ってますよ。
 
映画のラストには木下恵介監督作品の一場面が流れます。
私は「ニューシネマ・パラダイス」のラストシーンを思い出しました。
カルメン故郷に帰る」「樽山節考」などの作品が流れます。
そして、エンドロールで、木下恵介監督が疎開先への移動途中で宿泊した、宿屋や主人一家、
疎開した家などの現在が映ります。
映画の中では中学生ぐらいの年齢だった宿屋の女の子が、現代では老婦人(女の子本人)に
なっていたのは、年月を感じました。
戦後68年だから、当時15歳でも83歳になりますね。
 
私が小学生の頃に「木下恵介アワー」という番組が有って、木下プロダクション制作のドラマが
放送されてました。
私は木下恵介は、脚本家かプロデューサーかと思ってましたが、映画監督だったんですよね。
名前は知っているけど観たことが無い名作映画が、実は木下監督の作品でした。
カルメン故郷に帰る」「喜びも悲しみも幾年月」は観たい作品です。
 
「はじまりのみち」、映画好きな方には、是非是非お勧めしたい作品でした。