Gena(ジーナ)の飲んだくれ太腕繁盛記

健康であれば大抵のことは気合いと根性で乗り切れる!

「ドライブ・マイ・カー」

昨日は夫が出勤したので、ミニシアターに行って来ました。

観たのは「ドライブ・マイ・カー」です。

ポスター画像

(C)2021「ドライブ・マイ・カー」製作委員会

村上春樹の短編小説集「女のいない男たち」に収録された短編「ドライブ・

マイ・カー」を、「偶然と想像」でベルリン国際映画祭銀熊賞を受賞した

濱口竜介監督・脚本により映画化。

舞台俳優で演出家の家福悠介は、脚本家の妻・音と幸せに暮らしていた。

しかし、妻はある秘密を残したまま他界してしまう。

2年後、喪失感を抱えながら生きていた彼は、演劇祭で演出を担当するこ

になり、愛車のサーブで広島へ向かう。

そこで出会った寡黙な専属ドライバーのみさきと過ごす中で、家福はそれ

まで目を背けていたあることに気づかされていく。

主人公・家福を西島秀俊、ヒロインのみさきを三浦透子、物語の鍵を握る

俳優・高槻を岡田将生、家福の亡き妻・音を霧島れいかがそれぞれ演じる。

2021年・第74回カンヌ国際映画祭コンペティション部門に出品され、

日本映画では初となる脚本賞を受賞。

ほか、国際映画批評家連盟賞、AFCAE賞、エキュメニカル審査員賞の3つ

の独立賞も受賞した。(映画.comHPより)

 

主人公の名字が家福(かふく)と聞いて、「禍福はあざなえる縄のごとし」と

いう故事を思い出しました。

幸福と不幸は表裏一体で、より合わせた縄のように、交互にやって来るものだ

ということの例えです。

家福悠介と音、夫は舞台俳優兼演出家、妻は脚本家。

夫婦仲は円満で、仕事も順風満帆でした。

そんな中、妻が急逝する。

夫は妻に聞きたいことが有ったが、聞けないままになってしまう。

寡黙なドライバーみさきと理性的すぎる悠介。

感情の起伏が激しい、音の浮気相手の俳優、高槻。

この3人のバランスが良かった。

キャストが良いわね。

そして、多言語劇と言う、今まで観たことが無い舞台劇に仕上がった「ワー

ニャ伯父さん」も斬新だった。

映画を観てると、すっかり村上春樹ワールドに取り込まれた感じ。

上映時間が2時間59分という今作、濱口監督は村上春樹の原作小説を見事

に映画化してました。

母を助けられなかった後悔。

妻と向き合うことを恐れ、帰宅を遅らせてしまったことで永遠に会えなくなっ

てしまった後悔。

吐き出せなかった後悔を吐き出したみさきと悠介。

たどり着いた答えは「生き残った者は、先に亡くなった者のことを考えながら

生きる」ということか。

この映画、好き嫌いが分かれるかな?

村上春樹ワールドが好きな方にお勧めします。