Gena(ジーナ)の飲んだくれ太腕繁盛記

健康であれば大抵のことは気合いと根性で乗り切れる!

「夢売るふたり」

昨日に引き続き、映画を観て来ました。
2週間限定の上映で、明日上映が終わる「夢売るふたり」です。
ポスター画像
東京の片隅にある小料理屋。
この店を営むのは、愛嬌たっぷりな人柄に加え、確かな腕を持つ料理人の貫也(阿部サダヲ)と、
彼を支えながら店を切り盛りする妻の里子(松たか子)。
2人の店は小さいながらも、いつも常連客で賑わっていた。
ところが5周年を迎えた日、調理場からの失火が原因で店は全焼。
夫婦はすべてを失ってしまう。
もう一度やり直せばいいと前向きな里子とは対照的に、やる気を無くした貫也は働きもせず酒に
溺れる日々。
そんなある日、貫也は駅のホームで店の常連客だった玲子(鈴木砂羽)に再会する。
酔っ払った勢いに任せて、玲子と一夜を共にした貫也。
翌朝、浮気はすぐに里子にバレてしまうが、里子はその出来事をキッカケに、夫を女たちの心の
隙間に忍び込ませて金を騙し取る結婚詐欺を思いつく。
自分たちの店を持つという夢を目指し、夫婦は共謀して次々と女たちを騙し始める。
実家暮らしで結婚願望を持つOLの咲月(田中麗奈)、男運が悪い風俗嬢の紀代(安藤玉恵)、
孤独なウエイトリフティング選手のひとみ(江原由夏)、幼い息子を抱えたシングルマザーの滝子
木村多江)…。
計画は順調に進み、徐々に金は貯まっていく。しかし、嘘の繰り返しはやがて、女たちとの間に、
そして夫婦の間にさえも、さざ波を立て始めていく…。(goo映画HPより抜粋)
 
この映画は、「ゆれる」」「ディア・ドクター」を監督した、西川美和監督作品です。
女性監督ならではの「微妙な女性心理」を表現しています。
男性がこの映画を観ると、女性に対しての見解が変わると思います。
本当にどこにでもいる普通の夫婦が火事をキッカケに、自分自身も知らなかったお互いの本性
気付いていくのが恐いです。
 
夫は働きに行った料理店が、傷みかけの魚を平気で調理しようとするのに腹を立て、殴り合いの
ケンカになる。
そう、元個人店主の考えは、その料理店では認められないのでした。
夫は自暴自棄になり、人生を呪う。
一方妻は、店の再建をするべく早く資金を貯めようと、ラーメン店でバイトを始める。
そんな妻に対して、「俺なんかと一緒になって、貧乏くじ引いたと思ってるんだろう!」と夫は悪態
をつく。
転期になるのは、常連客の玲子との出会いである。
玲子は不倫相手が交通事故死し、相手の弟から「兄からあなたに預かっていたから」と「手切れ
金」を渡される。
貫也が玲子に貰ったのは、その「手切れ金」なのだ。
それを知った里子は、貫也にキツイお灸を据えるのだが、「隙間産業」のように寂しい女たちに「夢
売り、金を巻き上げることを思い付く。
つまりは「結婚詐欺」ですね。
最初は順調だったんですよ。
でも、夢見る女を騙した罪は、大きな償いを求めることになるのです。
ラストは、二人それぞれ違う道を歩んでますが、少し救いは有るか?
 
それにしても松たか子、演技力が増しましたね。
木村卓哉と共演したTVドラマ、「ロングバケーション」の時は下手でしたが、「HERO」あたりから
演技力が開眼したかな?
松たか子に操られる阿部サダヲ…なかなかエグイ作品でした。
うちのトンチキ夫などが観たら、「やっぱり女は恐いな」と言うに違いない。