Gena(ジーナ)の飲んだくれ太腕繁盛記

健康であれば大抵のことは気合いと根性で乗り切れる!

シャンハイからの一枚のハガキ

昨日の良い天気を尻目に、朝8時から家を出て病院に行った私…
結局、レントゲンの機械が故障し、来週また出直すハメになった。
(詳細は昨日のブログを読んでね)
「タダより高い物は無い」って思いましたよ。
検査は無料検査ですが、バス代かけて何しにいったんだか…
病院は大嫌いなので、行くだけで疲れます。
このまま帰るのは腹立たしい…と思い、ミニシアターに寄りました。
ちょうど観たかった作品だったし、会員になっているから曜日に関係なく、1本千円で観られ
ます(前払いチケット制)
 
まず1本目は「シャンハイ」
ています。



1941年、アメリカ諜報部員のポール(ジョン・キューザック)は、太平洋戦争勃発前の不穏な
空気が漂う上海の地を踏む。彼は親友の死の真相究明のためやって来たが、やがて中国
アメリカ、そして日本を取り巻く巨大な陰謀の真相に迫っていく。
ポールの周りには、常に彼を執拗に追い回す日本人将校タナカ(渡辺謙)らの存在があり…。
 
菊池凛子が謎の女「スミコ」役で出演しています。
この映画、出演者は豪華なんだけど…。
何か物足りないんですよ。
「キンピラゴボウ」を作って、仕上げに七味を入れ忘れたようなボンヤリした感じで…。
なぜタナカはスミコに執着して探したのか?
アヘン中毒で死にかけているスミコ(菊池凛子)を、タナカが追いかける理由が描かれていま
せん。
反日組織がなぜ日本人のスミコを匿うのか?
謎だらけなんですよ。
スミコはスパイだったのか?
私の頭の血の巡りが悪いから、映画をよく理解できなかったのか?
う~ん、再来年辺りにTVで放映するかも?…なので、TV放送を待たれるのも良いかと(+_+)
 
引き続き観たのは「一枚のハガキ」


 
戦争末期に召集された100人の中年兵は、上官がくじを引いて決めた戦地にそれぞれ赴任
することになっていた。
クジ引きが行われた夜、松山啓太(豊川悦司)は仲間の兵士、森川定造(六平直政)から妻・
友子(大竹しのぶ)より送られてきたという一枚のハガキを手渡される。
「今日はお祭りですがあなたがいらっしゃらないので何の風情もありません。友子」検閲が
厳しくハガキの返事が出せない定造は、フィリピンへの赴任が決まり、生きて帰って来られ
ないことを覚悟し、宝塚へ赴任する啓太にもし生き残ったらハガキを持って定造の家を訪ね、
そのハガキを読んだことを伝えてくれと依頼する。戦争が終わり100人いた兵士のうち6人が
生き残った。
夫を亡くした友子は悲しみに浸る間もなく、舅姑から自分たちは年老いて働けないのでこの
まま一緒に暮らしてほしいと頼まれる。
その上、村の習わしで長男が死んだら次男が後継ぎとなることが決められており、友子には
次男の三平(大地泰仁)と結婚をしてほしいという。
他に身寄りのない友子は、愛する夫との幸せな人生を奪った戦争を恨みながらも、定造の
家族と生きていくことを承諾する。
しばらくすると三平も戦争に招集され戦死。
その後、舅と姑が立て続けに死に、ひとり残された友子は定造の家族が唯一残した古い家
屋と共に朽ち果てようとしていた…。
 
御歳99歳の新藤兼人監督の最後の作品です。
(「もう撮らない」と監督が言ってます)
この映画は戦争映画とは言え、戦闘シーンは有りません。
出陣シーンはありますけどね。
愛妻家だった定造、嫁ぎ先の家を守るために人生を犠牲にする友子、戦死した方がマシだっ
たと思う啓太…
途中ちょっと大げさか?と思うシーンもあるが、戦争の残酷さを現した「静かな反戦映画」だと
思います。
もう上映が終わっている映画ですが(この地では遅れて上映されました)、機会があれば観て
欲しい映画です。
「集落の代表」役で大杉漣が出てますが、友子を妾にするべく、口実を見つけては家に様子を
見に来るんですよ。
彼の名演で、暗くなりがちな内容が明るくなっている気がします。
 
新藤監督にはまだまだ映画を撮ってほしいな~と思います。
こちらの映画は広島県人の方には特にお勧めします。
舞台が(友子の嫁ぎ先)広島県の離島ですから^^