Gena(ジーナ)の飲んだくれ太腕繁盛記

健康であれば大抵のことは気合いと根性で乗り切れる!

「チョコレートドーナツ」

今日はミニシアターで「チョコレートドーナツ」を観て来ました。
2週間の上映でしたが、なかなか行けなくて、今日が最終日なので慌てて行きました。
 
 
同性愛に対して、差別と偏見が強く根付いていた1970年代のアメリカでの実話をもとに、育児放棄
れた子どもと家族のように暮らすゲイカップルの愛情を描き、トライベッカやシアトル、サンダンスほ
か、全米各地の映画祭で観客賞を多数受賞したドラマ。
カリフォルニアで歌手になることを夢見ながら、ショウダンサーとして日銭を稼いでいるルディ(アラン
・カミング)と、正義を信じ、世の中を変えようと弁護士になったポール(ギャレット・ディラハント)、そ
して母の愛情を受けずに育ったダウン症の少年マルコ(アイザック・レイバ)は、家族のように寄り添
って暮らしていた。
しかし、ルディとポールはゲイであるということで好奇の目にさらされ、マルコを奪われてしまう。
(映画.comHPより抜粋)
 
この映画の舞台は1978年だったか?
同性愛者の人たちには、風当りが強い時代でした。
一般的には「異常者」扱いされ、会社もクビになる。
 
そんな中、隣家の女が子供を留守番させて、コカインか何か薬物を買いに出て、「薬物所持」で逮
捕される。
たまたまステレオの騒音がうるさいと、文句を言いに行ったルディがマルコを見つけ、行きがかり
上、面倒を見ることになる。
…が、翌日施設の職員がやって来て、マルコを連れて行ってしまう。
マルコはその夜、施設を抜け出し、家に帰るべくさまよっているところを、ルディとポールに見つけ
られる。
ここから、全く血のつながりの無い親子のストーリーが展開する。
 
この映画はブロ友さん達も観に行かれていて、感想をUPされています。
私もかなり観たかった映画なんですよ。
 
もうね、ルディ役のアラン・カミングが上手い!
今でいう「おネエ」なんですが、見ているうちに段々と母親っぽく見えるんですよ。
行きがかり上、面倒を見る羽目になるけど、3人が本当の家族のように見えるんです。
マルコに愛情をたっぷり与え、学校にも行かせます。
実の親以上に愛してやるんです。
 
…が、ゲイのカップルは世間から好奇の目にさらされ、母親が刑期を終えるまで預かるという契約
書を交わしたのに、実の母親が面倒を見るべきだと判決が下り、契約書は無効となり、検事局が裏
で手を回し刑期を短縮させて、母親を出所させるのだ。
 
元々、ダウン症のマルコを厄介者扱いして育児放棄していた母親だから、再びマルコとの生活が
始まっても、以前と変わらず育児放棄する。
ルディとポールがどれだけ意見しても、裁判官や検事や弁護士には届きませんでした。
 
今の世ならば、ルディとポールが養育していくことは可能だったんじゃないかな?
そしてポールも、仕事をクビになることは無かったのでは?
ラストは本当にショックですよ。
母親は皆、「我が子が可愛い」…では無いのです。
血の繋がりよりも、濃い絆が有るのだと思いますよ。
なかなかの秀作でした。
お勧めの一本です。