先日、スカパー!の映画チャンネル、「ザ・シネマ」で町山智浩が選んだ
お宝映画を放送してました。
観たのは「突然の訪問者」です。
雪に閉ざされた田舎町。
マーサは赤ちゃんと内縁の夫ビルと三人暮らし。
隣家にはマーサの実父が住んでいる。
或る日、ビルの留守中に突然の訪問者が…。
ベトナムの戦友だという二人組の男だ。
マーサは丁重にもてなすが、帰宅したビルと二人組に打ち解けた様子は
一切無く、異様にぎこちない。
過去にどんな因縁が有ったのか?
後に隣家の父も合流するが、戦争経験を誇らしげに語る粗暴な父と二人
組は意気投合。
平和を愛するおとなしいビルは孤立する。(ザ・シネマ解説より)
赤狩りの時代に、映画を作り続けたい為に仲間を弾圧者に売り、60年
代に赤狩りでハリウッドを追放された人たちが復権したら、今度は反対
にエリア・カザンは裏切り者と言われ、ハリウッドを追放されます。
隠遁生活を余儀なくされたカザン監督。
今作は息子のクリス・カザンが脚本を書き、コネチカットに在った自宅
を使って製作した低予算作品です。
1972年全米公開作品ですが、日本では劇場未公開でビデオ化やDV
D化もされてません。
ビル役を演じたのはジェームズ・ウッズ。
今作がデビュー作です。
観終わると「う~ん!...」とイヤな感じが残ります。
今でいう「嫌ミス(ミステリー)」みたいな感じか?
戦時下における異常な精神状態と行動に、正義をかざすと逆恨みされる
という、理不尽な状況を描いた内容でした。
ラストのビルとマーサの唖然とした表情が 印象に残りました。