スカパー!のFOXムービーチャンネルで放送していた「二十日鼠と人間」を観ました。
アメリカの代表的作家ジョン・スタインベックの同名小説を基に、1930年代の経済不況の時代に、社会の底辺に生きる2人の男の姿を描く人間ドラマ。
1930年、大恐慌時代のカリフォルニア。
頭が切れて物知りのジョージ(ゲイリー・シニーズ)と、巨漢だが精神薄弱のレニー(ジョン・マルコヴィッチ)の2人は、農場から農場へ渡り歩く日々を続けていた。
助け合いながら自分たちの夢を語り合う2人は、次の仕事先であるタイラー牧場に到着した。
新しい仲間と仕事にも慣れ、彼らの夢に賛同するキャンディ(レイ・ウォルストン)の言葉に、夢が現実に近づいたように思えた2人の気持ちは弾んだ。
牧場主の息子カーリー(ケイシー・シーマスコ)は彼らに敵意を持っていて、ある晩、彼はレニーに暴力を振い、レニーは誤ってカーリーに大怪我を負わせてしまうが、リーダーのスリムの機転でその場を切り抜ける。(映画.comHPより)
この映画はずっと観たかった映画でした。
ジョン・マルコビッチが演じるレニーは、柔らかい物やツルツルした肌触りの物が大好きで、いつも撫でている。
お気に入りは小さなハツカネズミでした。
ただ、撫でているうちに力が入り過ぎて、何度も殺してしまっていた。
レニーは身体が大きくて、怪力だったが、撫でることと絞めることの区別が分からず力の加減が出来ないのだ。
農場で生まれた子犬をもらい、可愛がっていたが、やはり撫でている間に殺してしまう。
そして、更に悲劇が起こる。
レニーには、なぜ可愛がっているのに、いつも死んでしまうのかが分からない。
幼馴染のジョージは、レニーを守るために、いつも尻拭いをしていた。
今ならばきっと、レニーは保護施設で暮らすことができたのだろうが、この時代にはそういう施設は無かった。
家族や親戚が世話するか、野垂れ死にするしか手立てが無かった。
映画のラストで、ジョージが下す判断は、とても切なかったです。
こうするしかなかったんだな…と思うけどね。
子供のまま大人になったレニーを演じた、ジョン・マルコビッチの演技は素晴らしかったです。