Gena(ジーナ)の飲んだくれ太腕繁盛記

健康であれば大抵のことは気合いと根性で乗り切れる!

ヘルタースケルター

今日も蒸し暑い愛媛です。
朝方は雨が降ったり止んだりしてましたが、今は晴れてます。
先ほど、近所の調剤薬局へ夫の薬を取りに行って来ましたが、あまりの湿度の高さに息苦しさを感じ
ました。
去年よりも暑いわ、今年の夏は…(>_<)
 
さて、水曜日に「ヘルタースケルター」を観に行きました。
実家はネットが繋がっていないので、感想をUPするのが遅れてしまいました(T_T)
 
 
完璧なスタイルと美貌を持った人気No.1モデルのりりこ。
実は彼女の美貌は全身整形で作られたものだった。
副作用に苦しみ整形を繰り返す彼女は、日本中から愛されながらも、後輩のこずえに人気No.1の
地位を奪われるのではないかと恐れ、精神的に不安定になっていた。
自分に心酔するマネージャーの羽田美知子とその恋人を利用し、こずえを陥れようと企むりりこ。
そんなりりこを通じて美容整形業界の闇を暴こうとする男がいた…(goo映画HPより抜粋)
 
 
                                ↑「タイガーリリー」と、りりこを呼ぶ捜査官の麻田
 
この映画は、蜷川実花の監督作品なのですが、写真家として活動されていた方ですからね、映像
色鮮やかなんですよ。
原色を使ったシーンが多いです。
背景や衣装や小道具などなど…。
ワンシーンごとに切り取って、写真に焼き付けても良い感じの映像です。
 
私はずい分前に、原作を読んでいたのだが、かなり原作に忠実に作られてましたよ。
ただね、原作ではマネージャーは、りりこと同年代の女の子だったけど、映画は寺島しのぶが演じ
てました。
かなりドギついシーンがあるので、原作を知らずに、沢尻えりか観たさに映画に来た人達は驚いた
だろう。
寺島しのぶが、地味なマネージャー役を上手く演じてました。
「本当に冴えない女」に見えました。
「偶像」として、りりこを崇めていて、りりこにそそのかされて犯罪に手を染めてしまう…マネージャー
役を演じてます。
原作では、りりこは「大柄な太った女」で、そそのかされてデブ専門のソープ嬢に身を落としている。
骨格は優れていると言われ、プロダクションの社長(桃井かおり)に見出されて、全身整形を受けた
のだ。
だから、経年劣化してくるため、お直しを「余儀なく」しなくてはいけないのだ。
毎日鏡を見て、痣が浮いて来てないか、不自然な所は無いか確認している。
原作には後輩モデルの吉川こずえに脅威を感じ、「たかだか皮一枚のことだと思うだろうけど、人
はその皮一枚で、醜いか美しいかを決めるのよ」…と、自室で嘲笑うシーンがあった。
そう骨格の上に乗っている皮一枚で、美醜を判断しているのよね。
蜷川監督も言ってたが、「みんな心の中に小さいりりこが居ると思います」…そう、誰しも「美」に対し
コンプレックスが有るのだ。
 
漫画を原作にした映画はたくさん有ります。
ホタルノヒカリ」や「のだめカンタービレ」のように、楽しくて勇気を貰える物も有りますが、この原作
を描いた岡崎京子さんは、人間の暗黒部分を暴く作品を描かれます。
触れてほしく無いような部分に「メスを入れる」、ヘルタースケルターはそういう作品です。
 
ヘルタースケルター(Helter-Skelter)って、英語で「狼狽(ろうばい)」や「混乱」などを意味する言葉
で、分かり易く言えば、「しっちゃかめっちゃか」って意味だとか。
元々は遊具、「螺旋(らせん)状の滑り台」のことだそうです。(Wikiによると)
 
原作を読んだ人は、映画を気に入ると思います。
原作を知らない人は、好き嫌いが分かれる映画かも?
ネットに出てるレビューで、「りりこがいつもヒステリックに叫んでいるけど、原作もそうなのか?」と、
書き込みが有りました。
ええ、原作でもりりこは、いつも情緒不安定でヒステリックに泣き叫んでましたよ。
忠実に再現してます。
色鮮やかな色彩と、沢尻えりかの渾身の演技をお楽しみ下さい。
あっ!ドギついシーン(エロいシーンも含めて)が苦手な方は、観ない方が良いでしょう。